2007年12月14日金曜日

リモートデスクトップって?

昔からのPCユーザーであれば、これまでにPC AnywhereとかVNCを使われたことがあるかも知れない。遠隔地からPCに入り、それを操作するためのソフトである。昔は通信回線も今ほど早いものがなく、かつ画面の情報をビットマップで送るわけだから、スピードが大変遅かった。MicrosoftがCitrix社という業界最大手からOEM供給を受けてWindows XP Proに組み込んでいる、リモートデスクトップ接続用のクライアントソフトは、単純に言えばRDPというプロトコルの上でそれを非常に効率的に送る仕組みである。知り合いに尋ねたところ、「キャッシュを極めて有効に使うアルゴリズムで、画像の圧縮と関数化を併用している」らしい…が、筆者には実態はよく分からない(笑)。

以前筆者は、埼玉の自宅から、都内のオフィスにあるネットワークにまずVPNで入り、それから社内の自分用PCにリモートデスクトップ接続をして仕事をすることが頻繁にあった。この方法で、身近に他の社員がいないことを除けば、ほぼ完全に自分がオフィスで仕事をしている環境になれる。かえって仕事の効率はいいくらいだ(笑)。以前はVPNで入っても、Outlook(Exchange)を開くだけであったが、今はリモートデスクトップ機能により、ローカルなドライブから何から全部利用できるので、圧倒的に便利である。ただ、オフィスのPCから自宅のプリンタに直接出力することはできない。実際、環境があまりにトランスペアレントなので、自宅にいながら会社にあるPCを使っていることを完全に忘れ、プリントコマンドを押したことが何回かある(笑)。

それも、ADSL回線でつないでいた時は、カーソルの動きが時々遅くなったり、数十秒単位で止まったりすることもままあったが、Bフレッツにしてからはそれもなく、完全ノーストレス。実際には、一つ一つのキーストローク毎に、アメリカのゲートウェイを通って日本のPCに戻り(外資系企業であるため)、またそれを逆に画面表示しているわけであるから、驚異的なスピードである。

さてさて、そこで今回のシンクライアントの話しになるが、右の写真は以前ご紹介した中古ノートPCベースのシンクライアントである。勿論、OSはフラッシュメモリー上にあるLinux(Cramworks社製のモジュールを搭載)であるが、ご覧のように画面上は普通のWindowsだ。これは、ホームサーバー上のWindows XPをそのまま表示している。中身は勿論れっきとしたLinuxマシンであるから、Windowsであって、実はWindowsでない…不思議な状態である(笑)。経緯はいろいろあったのだが(苦労談はいずれこのブログにご紹介したい)、今は自宅なので無線LAN経由でリモートデスクトップ接続し、LinuxマシンがあたかもWindows PCのように使えるのである。

外出中はemobileで接続するが、これもほとんどストレスなく動くことをあちこちで確認している(勿論電波があることが前提だ)。ただ、残念なのは筆者が自慢の(笑)Linuxシンクライアントで、emobile経由リモートデスクトップ接続し、自宅のホームサーバーにアクセスして見せても、普通のWindowsパソコンをその場で使っているのと何も変わらなく見える(実際、使用環境から言えば全く同じである)わけなので、自慢のしようがない…というか、説明しても理解してもらえないことがほとんどである。ちょっと見シロートさんには分からないが、本当は自分はすごいことをやっているんだ…と自己満足するしかないが、実はちょっと口惜しかったりする(笑)。

それはさておき、筆者はこのシンクライアントとemobileのモジュールを引っ下げて埼玉県は勿論、都内のあちこちに出没したし車や電車の中でも度々アクセスしてみたが、移動中を含め、電波が掴める所では全く問題なく使える。移動中はさすがに多少電波を掴みにくかったりするが、Linux OS→e-mobile→Bフレッツ→ホームサーバーと接続され、画面上には普通のWindowsが現れ、自宅で作業しているのと全く同じ環境でパソコンが使える…これはすごいことだと思う。まだ海外では試していないが、その内チャレンジするつもりである。

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