リモートデスクトップと言葉がちょっと似ているが、使い方が全く異なるものに、リモートアシスタンスがある。今回のテーマであるシンクライアントの機能と直接は関係ないが、リモートつながりということで(笑)、ちょっと触れてみたい。
筆者の知り合いに、今年69歳になった方がいる。現役バリバリで仕事をし、毎日都内の六本木に通勤、入れ歯も一本もなく、そういう人であるから勿論目も耳も全く悪くない、非常に活発かつ元気そのものの頼もしい人生の先輩である。彼が、そのお歳にしては(失礼な表現だが)パソコンをかなり高度に使いこなし、それなしには生活できない位に活用しておられる。ただ、ちょっと彼の手に余るようなことがあると…、そう、私のところにSOSが来るのだ(笑)。我が家から車で20-30分くらいの所に住んでおられるので、最初の頃は時間のある時に寄っていたが、先方も仕事を持っている関係上、なかなか時間を合わせるのが難しい。しかも顔を出すと奥様が食事を用意してくれたり、お土産をくれたりと気を使わせてしまう(笑)。
そこで、「それくらいリモートでできるだろーが」と思って調べたら、やはり「リモートアシスタンス」という機能があったのだ。ただ、リモートデスクトップと違って、アシストされる側のPCのところにユーザーがいて、能動的にリクエストを送らなければならないし(「全てのプログラム」から「リモートアシスタンス」を選び、右の画面に始まっていろいろな情報を入れる必要がある)、実際にアクセスされる時も承認しなければならない。また、見るだけでなくそのPCをあれこれ触るわけであるから、こちらからの制御に関するリクエストを受け取り、「制御を許可する」と言ったボタンを押すことになる。そのように、「いいですかぁ~」、「いいですよ~」を何回か繰り返して、やっと先方の画面を見ることができるのだ。(しかも、リモートデスクトップのフル画面表示と異なり、デスクトップ上にブラウザのような形で先方の画面が表れる。解像度も合わないから、見た感じもあまりよくない。)
このプロセスは、正確には、①アシストされる側のPCが、アシストをリクエスト→②それに基づき、アシストする側のPCからアクセスをリクエスト→③アシストされる側がそれを承認→④アシストする側から、PC制御のリクエスト→⑤アシストされる側がそれを承認…というプロセスを踏む。
実は、これをやろうとしてから、すぐにはなかなかうまく行かなかった。先方のPCでリモートアシスタンスのリクエストを出そうとするのだが、どうも不完全な形で止まってしまい、こちらからのアクセスが可能にならないのだ。ここまでは、電話であれこれ作業をお願いしなければならず、まだこちらに画面が見えていないわけであるから、うまく行かないと歯がゆいことこの上ない(苦笑)。結局、リクエスト情報をファイルの形で一度吐き出し、別途メールにアタッチして送ってもらう方法でやっとうまく行った。そのファイルを筆者がダブルクリック、起動すると自動的に先方のPCを呼び出し、承認を求めるわけだ。
---この状態まで持って行くのにもあれこれ試行錯誤があったが、やっとアクセスがうまく行き、某著名なアンチウィルスソフトを時間をかけてインストールした時は、ある程度進んでから途中で通信が一度中断、その途端にリモートアシスタンスのセッション自体が切られてしまった。どうも、セットアップ途中に必ずそうした動作を一瞬するらしい。その時はわが人生の先輩はもう就寝中の時間だったので、泣く泣く作業を諦めたのである。 勿論、セッション自体が打ち切られたこととは関係なく、そのPCではインストールが続いていたわけだが、結局うまくは行かなかった。ちなみに、この某著名ソフトは、不必要なモジュールまで何とか買わせようと言う魂胆が見え見えなwebsiteで、この方も案の定明らかに不必要なサービスまでよく分からないまま購入していた。正直、その点印象がよくない。また、インストールやactivationのプロセスも分かりにくく、不親切なように思う。(まぁ、たまにしかやらない作業なので、都度学習しなおしという理由もあるとは思うが…。)
しかし、同じLAN上ならまだしも、ごく普通のPC同士で遠隔サポートができると言うのは、全く便利になったものだ。食事をご馳走になったり、お土産をもらう機会は減ったが(笑)、その分お互いにずっと楽である。先日一度時間をかけて取り組み、不必要なものを削除したり、使いやすいようにいろいろな設定をして全てきれいにしてからというもの、SOSが出ることも事実上なくなった。最初はちょっと苦労したが、リモートアシスタンス様々である(笑)。
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